仏大統領選とパラノイア狂人プ-チン。
5年に一度の仏大統領選は4月10日と迫って来たが、メディア報道の殆どはロシア軍のウクライナ侵略戦争で占められ選挙の話題性は影が薄い。
フランスのテレビは連日ロシア軍の猛空爆で破壊されれた都市や町、零下何十度の雪吹雪の中、着の身着のまま戦火を逃れる悲惨な住民の様子を映しだし続けてているが、それだけでなく侵略に踏みとどまって抵抗を続ける多様な市民もスカイプで番組のゲストとして参加させている。その中には平和主義の代議士だったが3人の子供を田舎の祖父母に預けたらカラジニコフで戦闘に参加するという綺麗な30代の女性もいて印象的だった。またパリにはウクライナ出身のアーティストが多いらしく映画プロヂュ-サや作家などがよくゲストで出てくる。
また「プ-チン」の本も書いてる仏の有名な女性精神科医はテレビで、「プ-チンは明らかに精神病。パラノイア患者は自分の世界を絶対的に築いていて、反対する者には攻撃的な態度をとり、現実がみえなくなる。プ-チンがパラノイアなのは確か」と断言した。
欧米が武器提供援助だけでなく直接戦闘行為に係れば核兵器を使った第三次世界大戦になると言われていて、フランス人はそれを身近に心配している。
そんな歴史的状況下で仏大統領選はラストスパートに向かっているわけだが、党派としては旧極右の国民党と新ウルトラ極右のZ世代から中道右翼からマクロン氏率いる進歩党、更にエコロジーの緑の党、左翼の共産党、労働党、そして極左の不服従の党までが揃い、立候補者数はなんと合計12人に上る。
今回選挙の特徴は従来の極右を更に上回るウルトラ極右のエリック ゼム-ルがzの世代を組織して選挙に乱入して選挙戦を掻きまわしている事。
同氏は右派フィガロ紙の記者だったがフランスの現状を批判する本「自殺するフランス」を出版して話題となり,テレビの娯楽番組などに出演して知名度を高めた。
アルジェリアのアラブ人とは違う人種というカビ―ル地方で生まれ育った。
ユダヤ人だが、むしろそれを逆手にとった人種排差別義者で特にアラブ人とその文化に対する対応はナチスのユダヤ人憎悪を思わせる。
アルジェリアなど特定の国との二重国籍やヨ-ロッパ人を除く外国人への福祉システムの廃止、アラブ系の名前の持ち主への市民権発行停止、ハンデキャップ児童と普通児童の区分け、女性の社会進出批判、黒人やアラブ人の少年はみんな犯罪者発言、自己正当防衛の為の銃所持許可などなど、過去何度も酷い差別発言をして刑罰を受けている。
フランスの知識人はフランスには米のトランプ旧大統領の様な人物が登場する土壌がないと言っていたがフランス版トランプだと評判だ。
本人もトランプの信奉者で、実際に選挙のアドバイスを受けに会いに行っている。
プ-チンがフランスに対するソフトパワーとして使おうとしていたという新聞記事もあった。
極右同士の内ゲバも熾烈で裏切り者が多く出ている。日本では想像できない血で血を洗う権力闘争で、フランスの大統領選挙には金網デスマッチの興奮がある。
ウクライナ戦争の平和解決をもとめて日々プ-チンと電話会談を持続するマクロンに対する国民の支持はたかまり現在30%超の高支持率。
二回目の投票で一位二位の決定戦が行われるがマクロン氏の当確は揺るぎそうもない。ウルトラ極右の支持率は下落している。
プ-チンは子供専門病院をミサイルで破壊した。恐怖心を与え抵抗が無駄な事を分からせる為だという。テレビでウクライナ女性記者がロシア軍兵士の死者数は12000人超えたといっていた。戦火がどこまで広がるか。狂人が相手だけに一寸先は闇である。
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