獅子頭伸のフランス情報;パリのつびぶやき。

在仏約40年の経験を生かしてパリを中心とした文化社会情報をお伝えしていきます。k

パリに暮らして40年以上が経ちました。情報誌パリ特派員、日本映画祭のプログラムディレクタ-などをしてきました。恐らくパリに骨を埋めるでしょう。日本映画紹介の仕事は続けています。年齢は還暦過ぎてから忘れています。そんな日本人男が触れる日常や特にカルチャ-シ-ン、またパリから見た日本の事などを書いていきたいと思っています。ヨロシク。

21世紀フランス革命みたい。

 この間の黄色いジャケット、つまり低賃金労働者のシャンゼリゼ大通りでの暴動をtv中継で見ていたが、フランスの3色の国旗も催涙弾の煙の中ではためき、なにか21世紀フランス革命を見ているような気分にさせられた。
マクロン大統領が部分的に要求を受け入れる演説をしたし、クリスマスももうすぐなので鎮静化しているが、新年以降、いつまた不満が爆発するかは予断を許さない。


 パリではジャポニズムの数多くのイベントが組まれているが、そんな事はどこかに吹き飛んでしまった感じである。そもそもこうしたイベントはエリ-ト層が対象で大衆には関係がない。ある種のスノビズムに過ぎない面が強い。


 しかし、いま世界中で一番新旧日本映画を見れるのはパリだろう。
日本映画100年としてシネマテ-クと日本文化会館で150本の作品がプログラムされている。
昨晩は文化会館で4k画面で木下恵之介の「楢山節考」を見た。様式化された歌舞伎の演出で浄瑠璃に乗って話は展開していく。語り物の伝統を見事に映像化している。
永遠の名作である。すごい。


 映画の中で老女が70歳になり姥捨てにいく事になるが、歯並びが丈夫に揃っている事が恥ずかしいといって、自ら石で前歯を折る場面がある。
 実は前歯が自然に抜けてしまい入歯をしたのだが、なんと20万円も取られた。それでも安いほうだという。
日本いる妹は奥歯を入歯にしたら40万円とられたとか。
 やはり老いたら歯は老後破産しないためにも、折れたり抜けたままにしておくのがいいのかもしれない。フランスでは歯の治療代を2年後から無料にする政策がある。


 忙しいのと疲れやすさ、それに経済苦で暫くブログを書かないできたが、また徒然に再開してみる気になった。
 定期的にどこまでできるかは不明だが、面白いと思うものは出来る限り書いていきたいと思う。
 よろしくお願いします。k