獅子頭伸のフランス情報;パリのつびぶやき。

在仏約40年の経験を生かしてパリを中心とした文化社会情報をお伝えしていきます。k

パリに暮らして40年以上が経ちました。情報誌パリ特派員、日本映画祭のプログラムディレクタ-などをしてきました。恐らくパリに骨を埋めるでしょう。日本映画紹介の仕事は続けています。年齢は還暦過ぎてから忘れています。そんな日本人男が触れる日常や特にカルチャ-シ-ン、またパリから見た日本の事などを書いていきたいと思っています。ヨロシク。

ポストコロナウィルスの世界







フランスの有力週刊誌le pointが3月26日号でコロナウルス流行後の世界について30頁超の特集を組んだ。
対象は経済、文明、仕事、アジア、自由と広範囲。
中心執筆者はノ-ベル経済賞のjean tiroleや異端の哲学者Michel onfray、ハ-バ-ド大学の心理学学者など6名。
理解できた範囲で気になる指摘を拾って参考までに紹介いしておきたい。


「世界は元に戻らない。
今2つの国家モデルがある。
一つは強権的政治体制のみが21世紀のグロ-バルナな問題に答えられるという事を示した中国モデル。もう一方は民主主義で自国と国際秩序の建設、危機管理と国民の権利、経済の持続と水準の高い健康管理を保証、テクノロジーと市民主義が統合出来る事を証明した。」


「生産と消費も低い公害のないクリ-ンな世界を夢見る人々がいるが、それは数億の生き延びたい人々にとっては真の悪夢となるだろう。だが、消費社会の復活には数週間の欠乏があれば充分だろう。」


「コロナウィルスの危機はソ連崩壊以来養われてきた自由資本主義幻想の終焉を意味している。グローバル資本主義によって社会は分裂し世界政治は崩壊した。


「中国に市場を依存する時代は終わった。
世界経済は地域別にブロック化されるだろう。」


「フランスには再工業化が必要である。超消費社会、超都市化は考え直すべき時に来ている。」


「金融市場がバブルを仕掛けなければ、更に世界の赤字が上昇しても世界の終末は来ない。」


「この健康危機は社会の組織形態、個人の自由のあり方を深く変えていく。」


『この危機を乗り越えるのには公的な健康機構をより強化していく事である。」


「経済学からすると、この前代未聞の危機への解答は各国間の連帯協力体制と社会的最弱者への支援にある。」


「中国は全体主義国家であり、ヨ-ロッパは新たな第3世界となる。」


「こういう時期には敵に対する闘争の哲学であるストイックな哲学書を読む事を薦める。敵不安、恐怖、心配、苦悶、裏切り、老い、病気、死に対する処方箋を与えてくれる。例えばPensées pour moi même de Marc Auréle;Sénèque;Lettre à Luciliusなど。
;一人だけとりあげるとすればモンターニュmotaigne;。
彼の「essais」の中に全てが書かれている。」


「自然の中で一日限りの自由の喜びを選んだ羊
健康と自由を選べと言ったら人は健康を選ぶだろう。
時にはしかし、自由は健康より貴重である。
羊は家畜小屋で一生を送るよりよりも、どんな犠牲を払っても大きな自由の空気を求めた
。外には野獣が徘徊している。しかし、危険なしに自由は得られない。
コロナウルスが唯一我々の敵なのではない、それにつづくものがある、恐怖である、我々の抱く恐怖だ。」


「情報の透明性と自由はウィルスと戦うたための必要不可欠な条件である、」


「どんな政府も市民に健康か自由かの選択を強いる事はできない。健康の背後に
隠れて自由を禁止することはできない。人権尊重の国のみが健康と自由を保障することができる。何故なら自由な市民のみが危険を犯す事が出来るからである。」


流石に籠城も一カ月になると疲れと飽きが出てくる。死者数も減少傾向で事態は収束の方向に向かっているようで学校再開はを含め一部の封鎖解除は5月11日と決められた。
日本食品を買えなかったのが辛かった。スパ-はオ-プンしていたが、やはり日本人の味覚とは違う。それでコメ食がパン党に。日本食ののない所では生きられないと痛感。ラーメン、チャ-ハン、かつ丼;天丼; susi、カツカレ-和食弁当などなど、、解禁したら食うぞ。