shishigashira2017のブログ

パリに暮らして40年以上が経ちました。情報誌パリ特派員、日本映画祭のプログラムディレクタ-などをしてきました。恐らくパリに骨を埋めるでしょう。日本映画紹介の仕事は続けています。年齢は還暦過ぎてから忘れています。そんな日本人男が触れる日常や特にカルチャ-シ-ン、またパリから見た日本の事などを書いていきたいと思っています。ヨロシク。

デスマッチ迫るフランス大統領決定戦とフランスの女の事など。

 パリは大統領選決戦投票を目前に燃えている。

 フランスの選挙は敵を潰す為に非情に過酷にガンガンやるからドラマがある。
見ていてワクワクする。討論会の前などはボクシング試合を思わせる雰囲気だ。

 
 昔、寺山修司が天井桟敷地下劇場でリングを設けて言葉のボクシングをやった事があるが、それを何100倍にもしたような本気の言葉によるデスマッチである。

 5月7日の決定戦は中道左派と位置付けられるエマニュエル マクロン36歳と極右の女党首40歳後半の対決となった。

 マクロンは若くしてロスチャイルド銀行の資産金融のアドバイザ-を担当していた超エリ-ト銀行マンで銀行界のモ-ツアルトと言われていた時期がある。
 不況対策で行き詰っていた現社会党大統領ホランドが経済部門の高級官僚に抜擢。
 この人は運がいいのだろう。
 その後、ホランド大統領の政策を批判していた経済相が辞職した為、その後釜に指名された。
 社会党でも政治家でもない国際的大銀行出身のエリ-ト銀行マンが社会党政府の重要閣僚ポストに就いたと大批判をを巻き起こした。
 大統領選が近づくにつれて、不人気のオランド大統領に反旗を翻し内閣を飛び出し自分が中心の国民運動「前に進め」を組織、従来の政党支持を一切受けず自分で資金を集めて、あれよあれよという間に勢力を拡大。遂に大統領候補決定戦に進出した。
 当初は誰も予想できなかった事態である。


 フランスの権力争いはなんでもあり。旧日本人の僕からすれば恩人のホランドを裏切った人間でと思うのだが、フランス人はそんな湿った感情論に何時までも拘らない。力があり政策がいいと思えば支持者となる。僕から見れば裏切りなのにな、と思う事が他にもある。
 社会党は大統領選の公認候補を選ぶために社会党員に限らない一般にもオ-プンな選挙をやり一位になったより左翼系の政治家を党全体で支援していく事を確約した。
 ところが選挙戦も後半になった時、突然社会党政府の元首相だった人物が「自分は極右を阻止する為に第一回投票からマクロンに投票する」と宣言した。マクロンは社会党候補の敵だったのにである。その党首は固い握手までして約束を誓っていたのである。
 こんなの土壇場の裏切りと思えるのだが。


 フランス人は状況変化に応じた変わり身が早い。どうも「約束しちゃったから」とかmそういう言葉に呪縛されないようだ。おそらく日本の政治家など太刀打ちできない。鍛え方の厳しさが違う。


 これは男女の関係にも言えていて、熱烈に愛の言葉を交わしていたのに、何か問題が生じて冷めると男も女も昨日までの事が嘘のようにパット別れる。

 
 フランス映画を見ている人は気づかれているかもしれないが、女が「あなたとは終わり」といって服を旅行鞄に投げ込んで、さっさと家を飛び出してしまう。
 それを裏切りととるか状況の変化に合わせた合理的で正直な態度ととるか。
 フランスの女性と暮らして、後ろ髪をひかれない女の態度にノイロ―ゼになる日本男性も多いと聞く。

 
 さて一方の極右マリンㇴ ペンは親父の代から極右思想の伝承者、党も親父から受け継いだものだ。
 弁護士出身で頭も切れ非常に弁も立つ。美人とは言えないがブスではない。
 また、さすがに文化国家フランスの政治家だけあって物質だけで文化教養ゼロのトランプの卑俗さはない。
 しかし、自分は大金持ちの家で育ったのにプア-な白人をタ-ゲットにしている点ではよく似ている。ペンもフランスファ―ストをキ-ワ-ドしている。

 
 仮に彼女が当選すればeuは間違いなく崩壊、世界の歴史の劇的な転換がやってくるのは間違いない。


 外国人排斥もアピ-ルしているが、主な対象はイスラム教諸国のそれも不法労働者。


 エゴでいえば、僕はもう40年もパリ暮らしだし、別れたフランス人女房との間に2人の子供がいてフランス人の父親という事でフランス人と同等の権利がある。


 しかし、今からフランスに来てフリ-で暮らそうというのは、最早不可能に近い挑戦になっていると思う。仕事だって600万人の失業者がいるだ。
 僕などはバブルに時代の恩恵があったからうまくいったのである。マクロンもそうだが、人は全て運だと思う。

 目下のところ世論調査ではマクロン優勢。だがフランスに不満のガスは充満しており、もしかしたらのどんでん返しも考えられない訳ではない。


 生活に苦しむ白人フランス人はマリンㇴ ペンの方を自分たちに身近な存在と感じているようだが、実は大変な金持ちの出。
 一方、マクロンは中産階級の出で学業優秀で出世してきた人。


 確かに二人を比べて見るとペンが砂利を運ぶダンプみたいだとすると、マクロンはハイクラスの高級スポ-ツカ‐の様である。


 トランプ大統領当選に続いて世界の運命を左右するデスマッチが迫る。


 フランスは人間関係にドラマがあるから面白い、それは女との関係でもそうだ。

 
 日本のテレビで見るような男の飾り物のような女子アナなど、フランス女性ジャ-ナリストからしたら屈辱以外の何物でもない。よくジャ-ナリストを名乗っていられるものだと信じられないだろ。女も主張するから面白いのである。でなっかたら置物人形、事物と同じで丁々発止がなく退屈至極。女の魅力は性的なものだけでなないのである。会話の魅力のない女の美しさはすぐに摩滅する。


 パリの5月はすばらしい。今朝も快晴なので近くのカフェのテラスで1,80ユ-ロのカフェを注文して新聞と本に目を通しながら昼食まで3時間いた。青空が素晴らしかった。 極右が仮に勝利してもパリの青空の美しさは変わらない。完