shishigashira2017のブログ

パリに暮らして40年以上が経ちました。情報誌パリ特派員、日本映画祭のプログラムディレクタ-などをしてきました。恐らくパリに骨を埋めるでしょう。日本映画紹介の仕事は続けています。年齢は還暦過ぎてから忘れています。そんな日本人男が触れる日常や特にカルチャ-シ-ン、またパリから見た日本の事などを書いていきたいと思っています。ヨロシク。

パリの春、復活祭祝日と糖尿病

 今日は復活祭の祝日。生憎、天気は曇りで霧雨が降っている。しかし、パリの青みがかった灰色の空は何時見ても美しい。
 快晴ならリュクサンブルグ公園の中にあるカフェにでも出かけてパリらしい多種多彩な人の賑わいを楽しみながら読書でもしたかったけれど。
 つい最近、糖尿病予備者と診断された。
頻尿でポンピド-総合大病院の泌尿科に診察してもらっていた。公立だから社会保険を持っていれば診察は無料。もう約2年前の事である。
 この病院はいつ見ても豪華客船みたいだと思う。中に入っても巨大で廊下は長く数多くのに医務室、診療室があり迷ってしまう。
 担当医はフランス人ではなくペルシア人か何かの印象だ。感じ悪いなと思ったが患者が担当医を指名することなぞ出来ないから仕方なし。
 他の病院に回され癌が原因かどうかを調べたり、診察のインタ-バルが2月先というケ-スさえあり治療に時間がかかってしまっていた。
 診療のインタ-バルが長くなるのは高料金の私立病院と違って公立は無料だから患者数が多いからである。
 しかし、長い間言われたとおりに薬を飲み続けてもいっこうによくならない。夜中5-6回も起きる事がある。担当医を恨んだ。そして最近になり頻尿が一層激しくなった。これは普通ではない、もしかしたら糖尿とか他の事が原因ではないかと思い、かかりつけのベトナム人医師に全ての血液検査をしてもらった。結果はかなり糖尿が進んでいて危ないからすぐ専門医の治療を受けに行けといわれた。ショックだった。
 しかし、公立病院は診察アポをとっても1月から2月先になるというと、緊急に行けばすぐ見てくれるからと言われた。
 ポンピド-病院には緊急科がありアポなしで直接診察してもらう事が出来た。
 少しだけ待たされただけで、若く好青年医師が診療を担当。すぐベッドに寝させられた。糖尿は遺伝的要素もあるからと家族で糖尿の人間はいないかと聞かれたので、いないと答えたが。
 しかし約50年前に父親が突然眩暈で倒れ急死している。後から考えると親父は実は糖尿なのに知らなかったのではなかったのかという気がした。
 緊急病棟での治療は実にきびきびとして効果的で、フランス人はテレテレとし雑談が多くビシッとしていないという固定観念を完全に打ち破るものだった。
 看護婦は余計な慰めの言葉などかけずに必要な事をテキパキとやっていく。日本人からしたら冷たく優しくないと感じるかもしれないが、感情がべたつかず気持ちがいい。
 フランスはエキスパ-トの社会で、パン屋とかどんな職業でも免状が必要。だから看護婦もただ医師の補助ではなく看護婦というエキスパ-トなのである。仕事が早い。
 しばらく病院で休むという事でベットに寝たまま共同の安静室に運びこまれた。
 公立病院には貧乏な階層の人たちが多い。両隣のベッドは屈強な黒人男とアラブのおばっちゃんだった。点滴の棒と歩く人にもアラブ人や黒人が目立っていた。
 一日いて夜の8時頃に退院、自宅治療となった。錠剤metformine;850mgを朝夜二回飲み、朝昼晩と携帯用デジタル計器で一日3回血糖値検査。
 出張看護婦が朝の血液検査と夕方の血液検査の後インシュリン注射をしてくれる。
 血糖値測定は極小の針出しで親指と人差し指を除いた指を射し微小の血をだしデジタル測定器の細い測定板に塗るだけでok。
 糖尿病はフランスでは社会保険さえ持っていれば治療無料の対象という事で、薬も計測器、それに看護婦も含めて全て無料。フランスの福祉制度のすごさに改めて感じ入った。
 そして驚くことに、この治療を受けて僅か一日後、頻尿がぴたりと止まったのである。
 通い出張看護婦も親切で今は二人目が交代しているが、最初の人は形のいい乳房が隆起したグラマ‐で瞳が緑の美人だった。
 血糖値は日々下がっていて、看護婦は血糖値を見ながら食事のアドバイスをしてくれる。幸いパリには自動販売機もカップㇴ-ドルや量産される弁当などを売る24時間営業のコンビ二がない。食堂も開店している時間は昼は12h-14h、夜は20h-23hくらいまでと決まっている。ハンバ-グ店も東京に比べれば少ない。
 糖尿に落ち込みにくい環境にある。
 泌尿科が完全に誤診したわけでなないだろうが、他の原因の可能性も考えて血液監査をやってくれたいたら。
 あのまま頻尿の原因は膀胱だけと考えて医者にまかせっきりにしていたら、診察日のインタ-バルも長かったから、糖尿はどんどん進行していただろう。そう考えると空恐ろしい。


 時に雲間から日が射すが霧雨は降り続け肌寒い。町に騒音はなく静かな復活祭の祝日である。みんなtvを見ているのだろう。
 大統領選第一回投票は後7日だ。極右のマリンㇴ ペンが第二回の決戦投票に選出されるのは確実だが、もう一人の相手が誰になるかは混沌としている。
 最近、新鋭の歴史学者が写真入りで、ファシズム台頭の1930年代と現在の相似性を書いた豪華本が出版され話題。またコメディ-フランセ-ズではブレヒトがヒットラ-の台頭を書いた戯曲が上演され話題となっている。
 西欧はアラブとの問題で手一杯で極東までは頭が回らない状況。日本の存在感の低下は著しい。ジャパン ナンバ‐ワンなどといって日本人が胸をそらしてシャンゼリゼ通りを歩いていたことなぞ夢のようである。
 安部首相はトランプの腰巾着としか見られていない。
 オデオンでカラオケバ-を経営したいた女性と知り合い肉体関係を求めて付き合い始めていたが、糖尿で休んでいるといったら連絡が途絶えた。彼女は失業中で毎月500ユ-ロで暮らしているといっていた。